中国恒大集団の債務危機、ビットコイン投資の機会か? 専門家でも意見分かれる

中国の不動産開発大手、中国恒大集団が3050億ドル相当の債務危機問題を巡り、専門家は同社の破綻が伝統的な金融市場や仮想通貨市場にどのような影響を及ぼすのか議論している。

中国の不動産大手がデフォルトするという懸念は、仮想通貨市場や株式市場全体の急落を招いた。多くのアナリストは、トレーダーがこの下落で押し目買いをするべきなのか、それとも弱気相場に備えて利益を確定させるべきかについて意見が分かれている。

記事執筆時点で、ビットコイン(BTC)は9月18日から下落が始まって以来、約13%下落している。S&Pは1.7%下落し、ハンセン指数は2.8%下落している。
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​​​​​​一部の人々は、恒大集団のデフォルトがもう1つのリーマン危機になる恐れがあると主張している。

しかし、9月22日のグリニッジ経済フォーラムで、ブリッジウォーターアソシエイツのレイ・ダリオ氏は、恒大集団のデフォルトについて語り、債務は「管理可能」だと指摘した。

ダリオ氏は、恒大集団の債務は構造的なダメージを引き起こすことはないと考えており、中国政府が恒大集団の再編などを行うだろうと指摘した。リーマン危機と比較し、ダリオ氏は「今回はそのような激震とはならない」と語った。

信用格付け機関スタンダード&プアーズのディレクターであるミン・タン氏は、中国政府が恒大集団の再編に介入するだろうと予測している。

9月20日のフィナンシャルタイムズの記事の中で、タン氏は恒大集団の再編についての見通しを示し、恒大集団の利益を上げている部門がライバルに買収され、中国の商業銀行のコンソーシアムが債務を引き受けることになると予想している。

仮想通貨投資家でインフルエンサーのラーク・デイビス氏も恒大集団について楽観的な見方を示している。

しかし誰もが楽観的ではない。CNBCの有名番組『マッドマネー』の司会者、ジム・クレイマー氏は、ステーブルコインのテザー(USDT)の準備金の半分がマーシャルペーパーの形で保有されているため、恒大集団の債務危機が仮想通貨市場に影響を与えることを懸念している。

「仮想通貨愛好家たちは、私が売却しろというのを聞きたくないのは知っている。しかし、あなたが大きな利益を得たいというならば、私の言うことを聞いてほしい。損失をそのままにしないでくれ。いくつかを売り、残りをロングし続けるべきだ。その上で中国が恒大集団の救済をどうするのかを待つことにしよう」

テザーは恒大集団のコマーシャルペーパーの保有を否定しているが、アナリストらは恒大集団の危機が広がればコマーシャルペーパー市場に大きな影響を与えることを懸念している。

「多くの中国企業がこの大失敗で押しつぶされる可能性がある」と述べ、クレイマー氏も恒大集団の危機がほかの企業に波及することを懸念している。

仮想通貨ポッドキャスターのマーティン・ベント氏は、9/20のニュースレターで恒大集団のリスクを警告している。同氏は、恒大集団の問題がほかの中国の不動産開発企業にも波及し、リーマン危機のようになる恐れがあると主張する。

ベント氏は、中国政府が資本主義を抑制し、不動産市場の統制を強化していることから、恒大集団が中国政府によって救済されるというシナリオに疑問を呈している。

ベント氏は短期的には恒大集団のデフォルトがビットコインにどう影響するかはわからないとしつつも、グローバルな金融システムに対するヘッジ手段としてビットコインを保有するべきだと主張している。

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